ニコロ・ファジョーリのプレースタイル解説：未来のピルロ

基本情報

ファジョーリは「トレクァルティスタ」として知られ、ゲームのビジョンとパスの精度が特に際立っています。彼のプレースタイルはアンドレア・ピルロと比較されることが多く、深い位置からゲームを組み立てる「レジスタ」としても機能します。彼の長いパスやボールを巧みに操る技術は、攻撃の起点として非常に重要です。

ファジョーリは攻撃的なミッドフィルダーやセカンドストライカーとしてもプレー可能で、その多才さが彼の大きな強みです。ドリブルや短いパスを駆使して相手ディフェンダーを突破し、ゴール前での冷静なフィニッシュやセットプレーの精度も高い評価を受けています。

攻撃だけでなく、ファジョーリはボールを奪う力も持っています。彼のディフェンス能力は、チームの守備のバランスを取るのに役立っています。特にカウンター攻撃時にはそのスピードと判断力が光ります。

ファジョーリは幼少期にピアチェンツァでサッカーを始め、その後クレモネーゼを経てユヴェントスのユースチームに加入しました。2018年にはユヴェントスのU-23チームに昇格し、2021年には初めてトップチームでデビューを果たしました。

2021-22シーズンには、より多くの出場機会を求めてクレモネーゼにレンタル移籍しました。そこで彼は素晴らしいシーズンを送り、チームのセリエA昇格に貢献しました。この活躍により、セリエBのトップイレブンにも選ばれています。

2023-24シーズン、ファジョーリは違法な賭博に関与していたことが発覚し、7ヶ月間の出場停止処分を受けました。このため、リーグ戦での出場は8試合にとどまりました。この出場停止期間中、彼はチームの練習に参加しながらも公式戦には出場できない状況でした。

そのような状況にも関わらず、EURO2024のイタリア代表に選出されました。これはスパレッティ監督からの信頼が厚いことを物語っています。ノックアウトステージでは先発メンバーにも名を連ねました。

ニコロ・ファジョーリは、その卓越した視野と技術でユヴェントスとイタリア代表の未来を担う存在です。彼の多才なプレースタイルと攻守にわたる貢献は、チームにとって欠かせないものとなっています。今後も彼の成長と活躍に期待が寄せられることでしょう。