2026年北中米ワールドカップで、日本代表がグループステージ最終戦で対戦する相手。
それが、スウェーデン代表です。
スウェーデンと聞くと、かつてはズラタン・イブラヒモビッチの印象が強かったかもしれません。
しかし、2026年大会のスウェーデンは違います。
中心にいるのは、アレクサンデル・イサクとヴィクトル・ギェケレシュ。
どちらも欧州トップレベルで結果を残すストライカーで、この2人をどう止めるかは、日本代表にとっても大きなテーマになります。
しかも、現在のスウェーデンを率いるのは、イングランド人監督のグレアム・ポッターです。スウェーデンはワールドカップ欧州予選で苦しみながらも、ポッター就任後にプレーオフを勝ち抜き、本大会出場を決めました。ロイターは、ポッターが2025年10月に就任し、ウクライナとポーランドを破ってスウェーデンを本大会へ導いたと伝えています。
グループFは、オランダ、日本、スウェーデン、チュニジアという構成。Sky Sportsも、グループFにこの4カ国が入り、スウェーデンはグレアム・ポッター監督のもとで大会に臨むと紹介しています。
本記事では、スウェーデン代表の基本情報、ワールドカップ2026の日程、メンバー、注目選手、戦術、日本戦のポイント、グループ突破の可能性まで詳しく解説します。
スウェーデン代表の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 国名 | スウェーデン |
| 愛称 | ブローグルト |
| 大陸連盟 | UEFA:ヨーロッパ |
| 監督 | グレアム・ポッター |
| 2026年大会 | グループF |
| 同組 | オランダ、日本、チュニジア |
| 前回出場 | 2018年ロシア大会 |
| 最高成績 | 準優勝:1958年大会 |
スウェーデンは、ワールドカップ常連国というより、出場すると怖いタイプの国です。
2018年ロシア大会ではベスト8に進出。堅い守備と規律、空中戦の強さ、そして一発で仕留める勝負強さを見せました。2022年カタール大会は出場を逃しましたが、2026年大会で再び世界の舞台に戻ってきます。Sky Sportsは、スウェーデンの前回出場が2018年で、過去最高成績は1958年大会の準優勝だと紹介しています。
ただし、今回のスウェーデンは順風満帆に出場権を獲得したわけではありません。
むしろ、一度はかなり追い込まれました。ロイターによると、スウェーデンは予選グループで勝利なしの最下位に終わりながら、ネーションズリーグ経由で得たプレーオフのチャンスを生かし、最終的にポーランドを3-2で破って本大会出場を決めています。
この背景を踏まえると、スウェーデンは「安定した強豪」というより、どん底から蘇った危険なチームです。
スウェーデン代表のワールドカップ2026日程
スウェーデン代表はグループFに入りました。
| 試合 | 対戦カード | 現地日程 | 会場 |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | スウェーデン vs チュニジア | 2026年6月14日 | グアダルーペ |
| 第2戦 | オランダ vs スウェーデン | 2026年6月20日 | ヒューストン |
| 第3戦 | 日本 vs スウェーデン | 2026年6月25日 | アーリントン |
FourFourTwoは、スウェーデンが6月14日にチュニジア、6月20日にオランダ、6月25日に日本と対戦すると掲載しています。
日本の読者にとって最大の注目は、やはり第3戦の日本 vs スウェーデンです。
この試合は、グループ突破を左右する決戦になる可能性があります。
スウェーデンとしては、初戦のチュニジア戦で勝ち点3を取り、オランダ戦で最低でも勝ち点1を拾えれば、日本戦を有利な状況で迎えられます。
一方で、日本から見ると、最終戦でスウェーデンの強力2トップと向き合う展開はかなり厄介です。
特にイサクとギェケレシュを同時に起用された場合、日本のセンターバック陣は空中戦、背後への対応、ポストプレー、セカンドボール回収まで、かなり多くのタスクを背負うことになります。
スウェーデン代表メンバー一覧
スウェーデン代表は、グレアム・ポッター監督のもとで2026年ワールドカップに臨みます。Sky SportsのグループFガイドでは、GK、DF、MF、FWの各メンバーが掲載されており、アレクサンデル・イサク、ヴィクトル・ギェケレシュ、アンソニー・エランガ、ヴィクトル・リンデロフらが選出されています。
なお、当初メンバー入りしていたエミル・ホルムは筋肉系の負傷により大会欠場となり、代わってハーマン・ヨハンソンが招集されたとロイターが報じています。
GK
| 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|
| ヴィクトル・ヨハンソン | ストーク |
| クリストファー・ノルフェルト | AIK |
| ヤコブ・ヴィデル・ゼッテルストロム | ダービー |
GK陣は、絶対的な世界的スターがいるというより、堅実なタイプの構成です。
スウェーデンは伝統的に、GK単独のスーパーセーブに頼るというより、チーム全体の守備ブロックで相手のシュートコースを制限するチームです。ポッター体制でも、GKにはビルドアップ参加と安定したセービングの両方が求められそうです。
DF
| 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|
| ヴィクトル・リンデロフ | アストン・ヴィラ |
| イサク・ヒエン | アタランタ |
| カール・スタルフェルト | セルタ |
| ヒャルマル・エクダル | バーンリー |
| ガブリエル・グドムンドソン | リーズ |
| ダニエル・スヴェンソン | ドルトムント |
| グスタフ・ラガービエルケ | ブラガ |
| エリック・スミス | ザンクトパウリ |
| エリオット・ストラウド | ミェルビー |
| ハーマン・ヨハンソン | FCダラス |
守備陣の中心は、ヴィクトル・リンデロフとイサク・ヒエンです。
リンデロフは経験値があり、守備ラインの統率やビルドアップで落ち着きをもたらせる選手です。一方のヒエンは、よりフィジカル色が強く、対人守備や空中戦で存在感を発揮します。
日本戦では、スウェーデンが自陣で守るだけでなく、前線の2トップへ早めに当ててセカンドボールを拾う形も考えられます。その場合、DF陣にはロングボールの供給力も求められます。
MF
| 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|
| ヤシン・アヤリ | ブライトン |
| ルーカス・ベリヴァル | トッテナム |
| マティアス・スヴァンベリ | ヴォルフスブルク |
| イェスパー・カールストロム | ウディネーゼ |
| ベスフォート・ゼネリ | ユニオンSG |
| ケン・セマ | パフォス |
| タハ・アリ | マルメ |
中盤で注目したいのは、ヤシン・アヤリとルーカス・ベリヴァルです。
アヤリはブライトンで磨かれた中盤の選手で、ボールを受ける位置取りや前進のパスに魅力があります。ベリヴァルは若さとスケール感があり、トッテナム所属ということもあって注目度の高い選手です。
ただし、スウェーデンの中盤は、オランダや日本と比べるとボール保持の安定感で少し課題が出る可能性があります。
そのためポッター監督は、無理に長くボールを持つより、イサクやギェケレシュへの縦パス、エランガのスピード、サイドからの早い展開を重視する可能性があります。
FW
| 選手名 | 所属クラブ |
|---|---|
| アレクサンデル・イサク | リヴァプール |
| ヴィクトル・ギェケレシュ | アーセナル |
| アンソニー・エランガ | ニューカッスル |
| グスタフ・ニルソン | クラブ・ブルージュ |
| ベンヤミン・ニグレン | セルティック |
| アレクサンデル・ベルンハルドソン | ホルシュタイン・キール |
スウェーデンの最大の武器は、間違いなく前線です。
イサクとギェケレシュを同時に抱える代表チームというだけで、相手からすればかなり嫌です。FourFourTwoも、スウェーデンについて、イサクとギェケレシュを同じ前線に置ける火力を脅威として紹介しています。
さらに、アンソニー・エランガのスピードもあります。
相手が高いラインを保てば背後を狙える。相手が引けばイサクとギェケレシュにクロスや縦パスを入れられる。
スウェーデンの攻撃は、かなりシンプルに見えて、実は止めにくい構造を持っています。
一方で、デヤン・クルゼフスキは膝の負傷から回復が間に合わず、ワールドカップメンバーから外れたとロイターが報じています。
クルゼフスキ不在は大きな痛手です。
彼がいれば右サイドやトップ下で創造性を出せましたが、今回のスウェーデンはよりストライカー色、縦への速さ、フィジカルの強さが前面に出るチームになるでしょう。
注目選手①:アレクサンデル・イサク
スウェーデン代表の攻撃を語るうえで、アレクサンデル・イサクは外せません。
イサクは、ただの大型ストライカーではありません。
足元が柔らかく、ボールを受けてからのターン、ドリブル、ラストパス、フィニッシュまでこなせる万能型です。
日本にとって厄介なのは、イサクが中央に張るだけでなく、左サイドに流れてボールを受けられることです。
そうなると、センターバックが引っ張り出されるのか、サイドバックが対応するのか、守備の受け渡しが難しくなります。
特に日本が3バック気味で戦う場合、イサクが左ハーフスペースに流れ、そこにエランガやベリヴァルが絡んでくる形は注意が必要です。
注目選手②:ヴィクトル・ギェケレシュ
スウェーデンのもう一人の主役が、ヴィクトル・ギェケレシュです。
ギェケレシュは、力強いストライカーです。
前線で身体を張り、背負って受け、反転してシュートまで持ち込める。さらに、裏への抜け出しやゴール前の嗅覚もあります。
ロイターは、スウェーデンがポーランドとのプレーオフ決勝で3-2と勝利し、ギェケレシュが88分に決勝点を決めて本大会出場を決めたと報じています。
この事実だけでも、彼が大舞台で一撃を持っている選手だとわかります。
日本戦で最も避けたいのは、ギェケレシュにペナルティエリア内で前を向かせることです。
一瞬でも身体を入れられると、シュート、ファウル獲得、こぼれ球のチャンスまでつながります。
注目選手③:アンソニー・エランガ
日本にとってかなり嫌な存在になりそうなのが、アンソニー・エランガです。
イサクとギェケレシュが中央で相手DFを引きつけると、サイドや背後にスペースが生まれます。そこへエランガが走ってくる形は、スウェーデンの大きな武器です。
エランガの役割は、単にドリブルで抜くことだけではありません。
相手の最終ラインを下げること。
カウンター時に一気に距離を運ぶこと。
そして、2トップの周りでセカンドボールを拾うこと。
日本がスウェーデンを押し込む展開になったとしても、エランガの背後へのスプリントがある限り、守備ラインは簡単に高くできません。
スウェーデン代表の戦術|ポッター体制でどう変わるのか
スウェーデン代表の基本形は、4-4-2または3バック気味の可変システムが考えられます。
ポッター監督は、ブライトン時代から柔軟な配置変更を好む監督です。固定したシステムで押し切るというより、相手の立ち位置を見ながら、ビルドアップや守備ブロックの形を変えるタイプです。
ただし、代表チームでは準備期間が限られます。
そのため、クラブチームのように複雑な可変を多用するより、イサクとギェケレシュの個を最大限に生かすシンプルな設計になる可能性があります。
想定される基本形
イサク ギェケレシュ
エランガ アヤリ ベリヴァル ニグレン
グドムンドソン ヒエン リンデロフ スヴェンソン
ヨハンソン
攻撃の狙いは明確です。
- 2トップへ縦パスを入れる
- サイドから早めにクロスを入れる
- エランガのスピードで背後を突く
- セットプレーで高さを生かす
- 中盤の若手がセカンドボールを拾う
スウェーデンは、スペインや日本のように細かくつないで崩すチームではありません。
しかし、一つひとつの攻撃が重い。
イサクとギェケレシュにボールが入るだけで、相手の守備ラインは一気に下げられます。
その意味で、スウェーデンは「ボール保持率が低くても怖いチーム」です。
日本代表にとってスウェーデン戦が難しい理由
日本にとってスウェーデン戦が難しい理由は、かなりはっきりしています。
1. 2トップの個の強さがある
日本は、組織的な守備では世界でも戦えるチームになっています。
しかし、スウェーデンの2トップは、組織だけでは止めにくいタイプです。
イサクは技術でズレを作り、ギェケレシュはパワーで押し込む。タイプの違う2人を同時に管理する必要があります。
板倉滉、冨安健洋、渡辺剛、伊藤洋輝らが出場する場合でも、1対1で完全に抑え切るのは簡単ではありません。
大切なのは、ボールが入る前に潰すことです。
2. セットプレーが怖い
スウェーデンは高さがあります。
ヒエン、リンデロフ、スタルフェルト、ギェケレシュ、イサク。
このあたりがセットプレーで上がってくると、日本にとってはかなりの脅威です。
日本が不用意なファウルやCKを与えると、試合の流れとは関係なく失点する可能性があります。
3. 日本が攻めた後の背後を狙われる
日本がボールを持つ展開では、サイドバックやウイングバックが高い位置を取ります。
その背後に、エランガやイサクが走る。
ギェケレシュが中央で収める。
そこから一気にフィニッシュへ向かう。
この形は、スウェーデンが最も狙いやすい攻撃です。
日本としては、攻撃時のリスク管理が重要になります。特に遠藤航や田中碧、守田英正のような中盤の選手が、カウンターを受ける前に相手の前進を止められるかがポイントです。
スウェーデン代表の強み
前線の破壊力
最大の強みは、やはりイサクとギェケレシュです。
一人でも厄介なストライカーが二人いる。
これは短期決戦ではかなり大きな武器です。
どちらかが好調なら、それだけで試合を決められます。
両方が機能した場合、グループFの中でもかなり危険な存在になります。
フィジカルと空中戦
スウェーデンは、フィジカル面でも強みがあります。
日本やチュニジアに対しては、クロス、ロングボール、セットプレーで優位に立てる場面が出てくるはずです。
特に日本戦では、地上戦では日本が主導権を握れても、空中戦で押し込まれる時間帯がありそうです。
ポッター監督の柔軟性
ポッター監督は、相手に合わせて形を変えられる監督です。
スウェーデンのようにタレントの特徴がはっきりしているチームでは、複雑すぎる戦術よりも、選手の長所を整理して出すことが重要です。
その点で、ポッターがどこまで短期間でチームを整えられるかは大きな見どころです。
スウェーデン代表の不安要素
中盤の安定感
前線は強力ですが、中盤の試合支配力には不安があります。
オランダや日本を相手にしたとき、ボールを持たれる時間が長くなる可能性があります。
その中で、アヤリやベリヴァルが守備でも攻撃でも落ち着いてプレーできるかが問われます。
クルゼフスキ不在
クルゼフスキがいないことは、やはり痛いです。
彼がいれば、右サイドやトップ下でボールを受け、攻撃にタメと創造性を加えられました。
しかし今回は、ロイターが報じた通り、膝の負傷から回復が間に合わずメンバー外となっています。
そのため、スウェーデンは攻撃がやや直線的になりすぎる可能性があります。
予選での不安定さ
スウェーデンはプレーオフを勝ち抜いたとはいえ、予選本体では非常に苦しみました。
予選グループで未勝利の最下位に終わりながら、プレーオフで本大会出場を決めています。
これは、勢いに乗れば怖い一方で、試合運びが不安定になりやすいことも意味します。
先制されると焦る。
中盤でテンポを作れない。
守備ブロックが間延びする。
こうした弱点を日本が突けるかどうかは、かなり重要です。
グループF突破の可能性は?
グループFの本命はオランダです。
その下に、日本、スウェーデン、チュニジアが続く構図と考えると、スウェーデンにとっても突破の可能性は十分あります。
2026年大会は48カ国制で、各グループ上位2チームに加え、3位のうち成績上位8チームもラウンド32へ進出できます。各組上位2チームと、3位の上位8チームが次ラウンドへ進むことができます。
スウェーデンの理想的なシナリオは以下です。
- チュニジア戦:勝ち点3を狙う
- オランダ戦:最低でも勝ち点1を狙う
- 日本戦:突破を懸けた直接対決
特に初戦のチュニジア戦は重要です。
ここで勝てば、オランダ戦で多少苦しくなっても、日本戦に希望を残せます。
逆に、初戦で勝ち点を落とすと、日本戦はかなりプレッシャーのかかる試合になります。
日本としては、最終戦までに勝ち点を積んでおきたいところです。
スウェーデン戦で「勝たなければいけない状況」になると、イサクとギェケレシュのカウンターを受けるリスクが高まります。
まとめ|スウェーデン代表は“完成度”より“前線の破壊力”が怖いチーム
スウェーデン代表は、2026年ワールドカップで非常に読みづらいチームです。
予選では苦しみました。
クルゼフスキも不在です。
中盤の安定感にも不安があります。
それでも、イサクとギェケレシュがいる。
この一言だけで、スウェーデンは危険なチームになります。
日本にとってスウェーデン戦は、グループステージ最終戦です。
状況次第では、突破を懸けた直接対決になる可能性があります。
日本がボールを握り、スウェーデンが縦に速く出る。
日本が中央を崩しにかかり、スウェーデンが高さとパワーで跳ね返す。
そして、セットプレーや一発のカウンターで試合が動く。
そんな展開が十分に考えられます。
スウェーデン代表は、グループFの中で最も「一撃」が怖いチームです。
日本代表がベスト16以上を目指すうえで、避けて通れない大きな壁になるでしょう。






